ぐるぐる日記

考え、書いて、のこす。

始まりに寄せて

ずっと何かを書きたかった。でも、いつも長続きしない。忙しくて書けない日が続くうちに「こんなの書いて一体何になるんだろう」と、気持ちが冷え切って書かなくなってしまうのが常だった。ところが、やめたらやめたでしばらくすると書くことへの憧れが湧いてきて、また書き始める。数ヶ月経って、フェードアウトする。その繰り返しだった。

度々押し寄せる「書きたい」欲に、「書く」にこだわる自分に、「またか」とうんざりすることもある。

でも、その「書く→やめる→また書き始める」を何度も繰り返しているうち、最近になって少しずつわかってきたことがあった。

私は「書く」を通して生きていることを実感したい。

以前読んだ本の中で見つけた、「人間の大仕事の一つは世界を感じること。そしてその中で生きている自分に気づくことにある。」という一節。

私の場合、「生きている自分に気づく」のは、こうやって書いているとき。
書けばのこる。後から読み返すことができる。そうやってのこっていくものをつくるとき、私は今この瞬間生きていることをひしひしと感じる。「ああそっか、私は今ここで生きているんだ」。そんな風に今この時を噛み締める。その時間が好きなのだ。

書いているのは、何ということもない日々の記録。ときには頭の中を整理するために、考えがまとまらないままつらつらと書き出していることもある。大したことはこれっぽっちも書いていない。ただただ、自分のための行為。誰かに伝えたいメッセージがあるわけでもなく、何のためにもならないかもしれない。

それでも、私にとって「書く」は生きていく上でたしかに必要なもの。だから、あれこれ気にせず、書きたいと思った時に書いてみようと思う。

4月1日。たくさんの人が気持ち新たに迎えたであろうはじまりの月曜日、この場所で再び書き始める。